IGS Audio4機種と、今は無きBettermaker500で味わいあるサウンドを作った。
明けまして、おめでとうございます。
年末年始もずっと多忙だった僕ですが、お仕事がきちんと頂けることは大変うれしい限りです。僕の仕事はBtoC(個人のお客様)相手は殆ど存在しなく、BtoB(対企業のお客様)が殆どですので、世間が止まっている間に考えられる仕込みをしておいて、休み明けに一気に動ける体制を作っておくことが求められます。
さて、そんなBtoB業務の大半も音が大半でして、いわゆる音楽プロダクションとは毛色は異なるのですが、音という分野であることは何も変わりません。むしろこちらの方が主流でして、市場規模が大きいことからも事業の在り方としては基盤はあくまでBtoBというところがあります。
そんな年末年始の仕事を通して再度思ったこととして、「音を如何に作って行くのか」ということに対しては、これまでもあちこちで発言してきているのですが、とにかく求めようとする着地ポイントを明確に自分の中に映し出して、青写真で見えていることだと思っています。この求めようとする音のビジョンが明確であればあるほど、行き付けるゴールの姿というものはよりレベルの高いものになるはずです。
何でもそうなのですが、ハイレベルな世界というものはゴール設定が明確であり、その景色というものがハッキリとしたものとして設定されています。スポーツであれば、タイムを競ったり勝利したりとハッキリした指標がありますが、音の世界となるとかなり抽象的なものとなります。このハッキリしない世界観の中で、ハッキリしないビジョンのまま進んでしまうが故のエラーというものを数多く見てきていますが、皆さん如何でしょうか?何をもってしての「正解」と言えるのか、思いとどまったことはありますでしょうか?
例えばメジャースポーツであれば、人数も多いですし歴史もあります。日本だと野球だと思いますが、僕も激しい野球少年だったが故、そのメソッドがはっきりと示されていることを知っています。「甲子園で勝つにはこういうプレー」というものが明確化されており、そのメソッドには多様な意見はつきものですが、凡そのアウトラインというものは引かれています。そしてそのメソッドのクォリティが、現在日本が世界一のランキングを誇るスポーツとして、野球を押し上げたのかと思います。
バークリーで学んだ折、このメソッドというものに対しては、相当に完成されているものがありました。学校で学んだメッソドだけで世界に出られるほど甘くはありませんでしたが、ただ、マイケル・ジャクソンやロッド・スチュワートなどのマスタリングを手掛ける教授からの教えとして、音の哲学を学び取れたことは、その後大いに役立ちました。
「どうやって聴くのか、何を聴くのか、何を意識するのか、何故そうするのか」
の思考を、きちんとしたアルゴリズムで持ってして、論理性ある内容で説明してくる授業は非常に面白く、説得力のあるものでした。
そしてその解を自らの経験と組み合わせ、チャンスを点と点でつないでいき、多くの実績を積み上げて行くに至りました。
この解の部分をこれからの日本の音楽プロダクションにおいては、大いに求められるところかと思います。世界的な活動は確かにハードルが高いですが、求めて這い上がろうとすれば必ず道は開けて行くものです。
音のゴールにおける青写真を明確にできるような、音楽プロダクション界になれると良いですね。今回は課題点とあるべき姿というものを書いてみましたが、次は「では、どうすのか」という箇所を書いてみたいと思います。
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