世界中のトップスタジオが、MAGIXのSEQUOIAを導入していることは、皆様よくご存じのことと思います。しかしなぜここまで支持を受けているのかを疑問に思われた方は多いと思いますが、現在国際エンドーサーとして活動する僕自身も、その昔は何故なのかをよく理解していませんでした。
SEQUOIAは12辺りから自分自身で購入して使い始め、確か13のバージョン辺りで国際エンドーサー、そして15辺りで国内独占販売権のライセンスを取得して、代理店としての活動に入っていったという経緯だったかと思います。ここまで様々な立場を取り、MAGIXと共にキャリアを積んできたのは、日本人では僕だけのはずです。実際僕の作品は、これまでほぼ100% SEQUOIAかSamplitudeで作成されており、その理由は簡単明瞭で『とにかく音が良いから』という点と、『メーター類の扱いやすさ、特にPeekとRMSは他のどんなプラグインやDAWでも追い付けない見やすさと正確さを持ち合わせている』という点、それに『純正のプラグインが物凄く優秀』という辺りが選択理由かと思います。
ご存じの通り、僕はハードギアなりプラグインなりを極限まで激しく使い込んでサウンドを作ります。極端とも言えるようなその使い方は、あまりその理由などなく、単に自分の頭の中で鳴っている音を現実世界に持ってくるには、あれくらいアグレッシブな使い方をしないと作り上げられません。何か計算をしているというよりは、理想がまず自分の中で走っていて、理想という形のないものをこの世の中に持ってくるプロセスこそが、あのToo Muchとも言えるような機材の使い方になります。
そこで必要になるのがSEQUOIAでして、強力なサウンドソースを何の嫌味もなく正直に受け止めてくれるDAWが必要になるわけです。単に透明感があるとか、密度が濃いとか、そういう理由だけでなく、強烈なサウンドを平然と粒立ち良く受け止めてくれるDAWはSEQUOIAだけだったということです。
こうした事例からも、どれほどの許容範囲を持ち合わせているDAWかをお判りいただけるかと思います。世界の潮流というものは、どの産業においても激しいものです。僕が率いる会社は現在、音楽や音楽関連の機材を販売するのみでなく、『音のディープテック』という立ち位置にて、研究開発を行い世界と戦う素養を持つ組織として活動しています。その活動たるや、とにかく激しいの一言に尽きます。開発陣の中には色々な国籍・人種の人々がおり、彼らとは良いパートナーとして以上の関係はありますし、強いて言うのであれば戦友のような関係性を持ち合わせています。そんな激しい世界の研究開発の場でも、使用されるのはSEQUOIAが中心です。
世界の激しさというものをよく知る僕が、SEQUOIAを選ぶ理由は以上ですが、欧米を中心としたプロユーザーたちがなぜ選ぶのかも何となく分かっていただけたでしょうか? SEQUOIAの長所や優位点を列挙すれば、上記以外のものも見当たるかと思いますが、何と言ってもその魅力というものは包括的な大きな器と表現ができるかと思います。
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