僕としてはもっともっと評価を得ても良いと思っている、Tubecore500について書いてみたいと思います。ノブの量が多く、難しそう・・・と思われているのか、シンプルなOne LAがダントツに人気があるので、Tubecoreの魅力について書いてみたいと思います。
Tubecore500は、その名の通り真空管を用いたコンプレッサーでして、IGS Auidoのフラッグシップモデルです。IGSお得意のリッチテイスト漂う濃密なサウンドは、フラッグシップ故にこれでもかというほどに注ぎ込まれています。そちらに関しては動画を見て頂くとして、更には各セクションの機能の在り方というか、効き具合が僕は非常に好みです。リッチな中にも、 Hold(Threshold)を増して行き、その効き具合というものをAttackとReleaseの振れ幅で調整して行くわけですが、この三つの機能の効き具合と割合が何とも絶妙だと思えるのです。特にReleaseの掛かり方が非常に独特で(IGS Audio全ての機材に共通な概念で、Releaseを如何に上手に使えるかで楽曲クオリティが大きく左右します。ただ、機材によって挙動は全く異なります。)、抑えるのか表に出すのかの意思決定においての裁量が非常に大きいと感じます。
僕は常々、機材の度量の大きさ、自由度の高さ、そして器の大きさというものについて言及してきました。それはユーザー側が出来ること、やれることの振れ幅を大きく与えられているか否かで、良い機材メーカーほど、ユーザーに与えられている裁量というものが大きいと感じています。それは機材を製造する側としても、機材自体の度量の範囲を大きくすればするほど、深層部分で込み入った設計を求められるはずですが、それを承知した上で理想を追い求めるメーカーとしての姿勢というものが大好きです。
IGS Audioは、そんな理想的なメーカーの姿勢を持ち合わせ、Tubecore500をフラッグシップに据えている意味というものを感じさせます。
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