新たに始まったFinalEffectブランドでのプラグイン企画ですが、どのブログに書こうか迷ったのですが、プロジェクトが山のようにある当社の状況を考えると、個人的な見解として先ずはこちらで一度パブリッシュしてみたいと思いました。
このブログにも恐らくは過去に書いてきていますが、
「プラグインは絶対にハードギアに追い付かない、勝てない、効果が薄い」
と考えて、リミッターをファイナルの段階で少し使用するくらいがこれまでの僕の音楽プロダクションでした。それがなぜ、プラグインのプロジェクトを始め、更にはハードギアを超えるという内容の企画に持ち込んだのか? それはズバリ、世界中に居るA&Mグループの開発陣営の中で、ドイツ人プログラマーが絶大な効果のあるサウンドエンジンの開発をしてきたからでした。
僕はスーパーゼネラリストとして、企画を立案・運営、更には製品コントロールを行いますが、プラグインとしてのビジョンは、先ずこのサウンドエンジンを聴いてからでした。もっと言うと、そもそも製品化して販売する意図など全くなく、他の製品に必要なデジタルプログラミングだったので、開発を進めていたというのが本当の姿です。更には当社のスタジオに置かれている alpha compressor であれ、Ironであれ、King Of Compressorと言われる機材のサウンドは、SPL社のマスタリングコンソールを介して、Pheseコントロールも完璧にされた中で聴いてきました。しかも Kii Three + BXT で、世界最上級のサウンドを用い世界の音楽市場とガチンコで競争をしてきました。それら経験を背景にしたとしても、明らかに今回開発している Compressor であれ EQ であれ、更には Limiter などなど、聴いたこともないデジタルプロセッシングによるダイナミックレンジを実現できたことで、市場へ製品を投入する決意をするに至りました。
実際にこのEQを使って、直近の音楽制作の大半を行っており、ハードの出番が大分少なくなりました。味わいを出す意味や、その強烈なダイナミックレンジを受け止め、更には演出するという意味合いでのハードギアでしたが、FinalEffectのプロトタイプEQを使ってしまうと、余りにできることが多くなってしまい、更には表現力も微細なことができる仕様となっていることから、明日行われる数カ月前に完成していた音源のRetakeに関しては、プラグインのみで作業することを想定しています。
何時かこういう時代が来ると思っていましたし、何時かは超えられてしまうハードギアだという事も感じていましたが、まさか自分の手でこうした製品を世の中に、また世界に対して発信するなどとは思ってもみませんでした。そういう意味では、これまでリリースされてきているプラグインとは一線を画し、強烈な個性と演出を可能とするプラグインが遂に登場すると言っても過言ではないと思っております。
2022年9月に発売予定ですが、9月までには現在GUIが完成している Compressor と EQ、それに加えて Limiter と Boom Algorithm を発表する予定です。更には10月以降、多くの製品が投入される予定で、現在企画されている製品群だけでも少なく見積もって3年はかかるような開発スケジュールを組んでいます。
開発拠点は、ドイツのベルリンとハノーファーで、正にプラグイン大国での開発を続けており、日本側の体制も大分変り、お昼休みが12時から15時、そしてヨーロッパが明けるのを待つという如何にも国際的なハイテク企業が考える時間配分を採用しています。
これだけ断言していますから、世界市場での反応や如何に。とにかく日本初の、本格プラグインメーカーとして頑張りたいと思います。
FinalEffect HP : https://www.final-effect.com/
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