ここ最近、何処へ行っても『欧米の音は、どうやって作られるのか?どういう手法なのか?』というご質問を頂くので、今回はラジオで扱ってみました。
mookmook radio #27
http://sound-monogatari.mookmookradio.com/podcast/27/
僕が受注させて頂いている、アメリカやヨーロッパから送られてくる音源は、何か特殊なことがされているかと聞かれれば、そうではないと思っています。極自然に収録されていて、それをどう光り輝かせるか?というのが僕に任せられている仕事だと思っているのですが、自分のイメージからすると、ワイド感と上から下までのレンジを広く採るということが必須となっている印象を受けます。そして、一つ一つの楽器が詳細に見えるように作り上げる・・・ただこれだけのことをしているように思えるのですが、それがどうも国内で作られている音とは異なるということで、やはり話に挙がるのだと思います。確かにワイドにサウンドを作ることも、上から下までのレンジを確保することも、捉え方によってはかなりチャレンジングな内容かもしれません。音楽の根底となる力はよく見えますし、こちら側の腕も試されるのは確実です。低音を出せば良いのではなく、緻密に計算されたBoost と Cut を使い分ける必要性があります。ただ強調しただけではダブついた低音になってしまい、纏まりがなく、印象としては音楽が前へ進まなくなるイメージを持ちます。中音も高音も同じで、ただPassive EQで持ち上げた音は今ひとつですし、Parametric EQにしてもM/Sも含めBoost とCutを上手く用いるべきです。
少し前後するのですが、そもそも欧米から受注する音に対しては、かなり強烈にEQを掛けます。かなり思い切った思想と独創性でチャレンジしないと、まずOKが出ません。「君に頼んだのは、スペシャルな音にして欲しかったからだ」というメールの文面が目に浮かびます(笑)。これは大学でも経験したのですが、自分の意見や独創性のないものに対しては、クラスも先生も非常に厳しい態度を取ります。無難ではダメで、必ず”その人に頼んだ意味”を求められます。この辺りの根底からして、多少なりとも違うのかな・・・と感じています。僕の場合は、クライアントの要望にもよりますが、クラシックでもかなり音源を弄るタイプです。
そしてこれがラジオの中でお話させて頂いた、SPL Neos です。流石120vテクノロジーで鳴らされるだけあり、スーパークリーンなサウンドがします。SPLのエンドーサーは世界中にいるわけですが、今のところヨーロッパで4人共通の知人がおり、その一人がこのNeosを使用しています。まあ、キレイな音に仕上がるわけでして、この秋にドイツに行きダイレクトアウトの設計が可能か否か話し合う予定になっています。このことをオランダのエンドーサーであるSjafに伝えたところ、「それはなんて素晴らしいアイディアだ」と言ってくれ、レコーディングに使えるNeosというのも考えてみたいところです。
結局のところ、この機材が日本ではマイナーなように、楽曲の構成や作り上げる音色の方向性によって、使う機材もかなり違うと感じることが有ります。僕の場合は、どうしても欧米で求められるゴールを明確に出されている状況で、一定ラインに入れようとするとどうしても必要とされる音色の方向性というものがあります。それが結果的に、日本で知られていないものになるのかもしれませんし、ヨーロッパの先進技術を追うことになるのかもしれません。
この辺りは、番組でも述べているように、解答がない世界なので「自分としてのトレンドは、ひとつこういう感じとして持っています」という程度に受け止めて頂ければ幸いです。正しいとか、正しくないとか、そういう世界観ではないと思っています。
Hiro's Mixing & Mastering / http://www.hirotoshi-furuya.com/shop
mookmook radio #27
http://sound-monogatari.mookmookradio.com/podcast/27/
僕が受注させて頂いている、アメリカやヨーロッパから送られてくる音源は、何か特殊なことがされているかと聞かれれば、そうではないと思っています。極自然に収録されていて、それをどう光り輝かせるか?というのが僕に任せられている仕事だと思っているのですが、自分のイメージからすると、ワイド感と上から下までのレンジを広く採るということが必須となっている印象を受けます。そして、一つ一つの楽器が詳細に見えるように作り上げる・・・ただこれだけのことをしているように思えるのですが、それがどうも国内で作られている音とは異なるということで、やはり話に挙がるのだと思います。確かにワイドにサウンドを作ることも、上から下までのレンジを確保することも、捉え方によってはかなりチャレンジングな内容かもしれません。音楽の根底となる力はよく見えますし、こちら側の腕も試されるのは確実です。低音を出せば良いのではなく、緻密に計算されたBoost と Cut を使い分ける必要性があります。ただ強調しただけではダブついた低音になってしまい、纏まりがなく、印象としては音楽が前へ進まなくなるイメージを持ちます。中音も高音も同じで、ただPassive EQで持ち上げた音は今ひとつですし、Parametric EQにしてもM/Sも含めBoost とCutを上手く用いるべきです。
少し前後するのですが、そもそも欧米から受注する音に対しては、かなり強烈にEQを掛けます。かなり思い切った思想と独創性でチャレンジしないと、まずOKが出ません。「君に頼んだのは、スペシャルな音にして欲しかったからだ」というメールの文面が目に浮かびます(笑)。これは大学でも経験したのですが、自分の意見や独創性のないものに対しては、クラスも先生も非常に厳しい態度を取ります。無難ではダメで、必ず”その人に頼んだ意味”を求められます。この辺りの根底からして、多少なりとも違うのかな・・・と感じています。僕の場合は、クライアントの要望にもよりますが、クラシックでもかなり音源を弄るタイプです。
そしてこれがラジオの中でお話させて頂いた、SPL Neos です。流石120vテクノロジーで鳴らされるだけあり、スーパークリーンなサウンドがします。SPLのエンドーサーは世界中にいるわけですが、今のところヨーロッパで4人共通の知人がおり、その一人がこのNeosを使用しています。まあ、キレイな音に仕上がるわけでして、この秋にドイツに行きダイレクトアウトの設計が可能か否か話し合う予定になっています。このことをオランダのエンドーサーであるSjafに伝えたところ、「それはなんて素晴らしいアイディアだ」と言ってくれ、レコーディングに使えるNeosというのも考えてみたいところです。
結局のところ、この機材が日本ではマイナーなように、楽曲の構成や作り上げる音色の方向性によって、使う機材もかなり違うと感じることが有ります。僕の場合は、どうしても欧米で求められるゴールを明確に出されている状況で、一定ラインに入れようとするとどうしても必要とされる音色の方向性というものがあります。それが結果的に、日本で知られていないものになるのかもしれませんし、ヨーロッパの先進技術を追うことになるのかもしれません。
この辺りは、番組でも述べているように、解答がない世界なので「自分としてのトレンドは、ひとつこういう感じとして持っています」という程度に受け止めて頂ければ幸いです。正しいとか、正しくないとか、そういう世界観ではないと思っています。
Hiro's Mixing & Mastering / http://www.hirotoshi-furuya.com/shop
(ミキシング・マスタリング、こちらからご依頼ください。)
Official Facebook Page / https://www.facebook.com/hirotoshifuruya.official/
Radio Personality『マエストロ古屋博敏のサウンド物語』/ http://mookmookradio.com/a0004/
(ご質問、ご相談などコメントから投稿下さい。番組内でお答えします。)
Radio Personality『マエストロ古屋博敏のサウンド物語』/ http://mookmookradio.com/a0004/
(ご質問、ご相談などコメントから投稿下さい。番組内でお答えします。)
コメント
コメントを投稿