スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

8月, 2022の投稿を表示しています

IGS Audio ONE LA500 Toneflake Customモデル - 実際のデモを自分が担当して

 今回も、公式のメーカーサイトには書くことの出来ない、独自のレビューという事で個人ブログへ書き込ませて頂きます。今回のお題は、『IGS Audio ONE LA500 Toneflake Customモデル 』です。身内びいきとも捉えれてしまう文面になるかと思いますが、多少の違和感についてはどうかご容赦ください。ただ、『この音ありき』でお話をしますので、余り誤魔化しや誇張された表現は用いていないと思っています。自分自身が真剣勝負で世界の楽曲を制作する折に用いている感性と技術を前提とし、果たして機材が良いか悪いかを絶対評価にてお話させて頂いています。そもそもアーティスト出身ですから、ビジネスよりも先に『機材好き』という背景がありますし、使えない物については毅然とした態度をとってきているかと思います。そんな心構えでおりますので、何卒宜しくお願い致します。 さて、IGS AudioのONE LA500と言えば、今や大人気の機材でして、市場から一定の評価を頂くところまで成長してくることが出来ました。このIGS Audioを日本に最初に持ち込んだのが僕だったのですが、当初は国際エンドーサーに指名してもらい、そこから国内の代理店も並行させるという形態から出発しています。基本的には僕のスタンスというものがどのメーカーであれ、国際エンドーサー⇒代理店活動というビジネスプロセスを踏んでおり、最初はプロデューサー兼エンジニアとしてメーカーが認識したところが起源という所で、一般的な輸入代理店とは一線を画しているかと思います。 そんなONE LA500ですが、制作の折にはもっぱらノーマルバージョンはベースやギターに使用していたのを思い出します。タイトに変化させたいベースやギターに、真空管のドライブも加わり魅力的なサウンドに仕上げることが出来てていました。丁度IGS Audioのエンドーサーになったころ、マスタリングだけでなくミキシングの仕事にも本格的な形で参入した折で、その単純明快な操作と共に快いエフェクトに魅了されていました。 そして今回Toneflake Customモデルが出るという事で、基本完成度の高いONE LAをどう弄るのかを非常に楽しみにしていました。上記のデモ動画は僕の操作によるものなのですが、ほぼ一発撮りでエフェクトを掛けてみたので感動も一入でした。音を聴いて頂ければもう

世界初と特許のオンパレード、EarEffectの凄さをプログラミング開発の観点から解説

  個人的に発言の責任を今後も取っていくという意味で、個人ブログの方へ投稿させて頂きます。いささか『これまでにない』という個所を強調するが故に、違和感のある文脈になる可能性もありますが、実際の開発を通して確実に感じ取ってきた内容をレポートしてみたいと思います。 今回のEarEffect自体が特許申請案件であり、申請から半年以上が経過した現在でも何ら他者が開発したものとバッティングしたという事案は発生していません。もう少しすると、これが正式に認められることとなり、PCT国際特許案件として更に申請を世界へ広げるというシナリオも出来上がるほどの発明です。 そして今回の発明がどれほどの物であったのか?それを証明する意味でサウンドエンジンがどれほど高性能なもので、その実装にあたって世界の天才プログラマーたちがどれほどに手を焼き、殆どのプログラマーたちが解決ができなかった最高難易度のプログラミングであったのはなぜなのか?などなどをお話してみたいと思います。 先ず、EarEffectと他社が実装しているスマートフォン向けのEQなどと大きく異なる点として、心臓部であるサウンドエンジンが挙げられます。A&Mグループの場合、『ハードギアを超えるほどのプラグイン開発』が可能なハイテク企業であり、これ自体が世界初と言えます。通常であれば大言壮語として捉えられてしまうこの開発コンセプトですが、国際エンドーサーとしての活動や実績を背景として、市場ではそれなりに受け入れて頂いたと認識しています。この『サウンドエンジンの独自開発』の背景があることで、全く異なる思想によってEarEffectは開発されることになります。 通常のBluetoothイヤホンなどに実装されるEQなどは、基本的にiOSであればAppleが供給してるエフェクターを流用し、Androidであれば同じく純正扱いのエフェクターを使用するといったことが前提です。或いはDSPを積んでいれば、Qualcomm社などのDSP内蔵チップと連動するコントローラーソフトといった能力に限定されており、基本的に独自開発のサウンドエンジンを搭載されたスマートフォン向けソフトというものは、市場には殆どないと言って良いかと思います。つまりはサウンドエンジンの開発は行われていなく、他社が供給するソフトやチップを流用するにとどまっているのが現状だと言え

究極のリミッターを開発

 今回は、リミッターのご紹介です。 GUI自身が、まだベーターバージョンの状況でして、修正点も残っている状況なのですが、昨日ドイツから届いたR&Bの楽曲を仕上げるにあたり、このリミッターを用いたところ、とんでもない結果を残せたので記事にしたいと思いました。 GUIには、FINAL COMPとありますが、これはドイツ側のデザイナーのミスでして、本来はFINAL LIMITになります。FINALと名付けているのは、究極型を示しているわけですが、正直これまで使用してきたリミッターから、更に限界を超えてきたというサウンドを実現できています。個人ブログなのでネタ明かしをいたしますが、僕のマスタリングはこれまでほぼ100% MAGIX / eFX Limiter で仕上げられています。これは強烈であり、とてつもなく透明感のある欧米の楽曲を仕上げるには、これしかチョイスが無かったのが理由でして、Black Rooster Audioもエンドーサーですので、Edelwisessなどの名機もありますが、何と言ってもMAGIXのLimiterの透明感には遠く及ばないといった感がありました。 そして今回、A&Mグループ内でプラグインを作るとなると、MAGIX越えが責務となります。これは国内のみでなく、世界市場に対しても当社の場合は責任を持つ形となり、「次世代型のハードギアを超えるプラグイン」と銘打った以上、これは必須となる条件をクリアする必要があります。その条件というのは、僕自身が世界で戦ってきたノウハウと共に、「ハードギアを超える」という宣言に対して、一切の迷いなくリリースできるという事が大前提という事かと思います。 昨日のR&Bの楽曲に戻りますが、もっと細かく説明しますと、半年前にSPL Mastering Console⇒SPL Mastering Rooter⇒SPL Iron⇒IGS Audio Tito N Band⇒SPL Gemini⇒SPL PQ (M/S)⇒Bettermaker EQ⇒elysia alpha compressorのチェインで仕上げた楽曲を、リテイクして欲しいという要望でした。 もっとパワーと強烈なダイナミクスが欲しいという要望に対して、僕がとった行動は今回開発を進めているプラグイン4種類のみを用いて以前の上記チェインを超える

「- Beyond hard gear - ハードギアを超える」をコンセプトとしたプラグインの企画が始動

  新たに始まったFinalEffectブランドでのプラグイン企画ですが、どのブログに書こうか迷ったのですが、プロジェクトが山のようにある当社の状況を考えると、個人的な見解として先ずはこちらで一度パブリッシュしてみたいと思いました。 このブログにも恐らくは過去に書いてきていますが、 「プラグインは絶対にハードギアに追い付かない、勝てない、効果が薄い」 と考えて、リミッターをファイナルの段階で少し使用するくらいがこれまでの僕の音楽プロダクションでした。それがなぜ、プラグインのプロジェクトを始め、更にはハードギアを超えるという内容の企画に持ち込んだのか? それはズバリ、世界中に居るA&Mグループの開発陣営の中で、ドイツ人プログラマーが絶大な効果のあるサウンドエンジンの開発をしてきたからでした。 僕はスーパーゼネラリストとして、企画を立案・運営、更には製品コントロールを行いますが、プラグインとしてのビジョンは、先ずこのサウンドエンジンを聴いてからでした。もっと言うと、そもそも製品化して販売する意図など全くなく、他の製品に必要なデジタルプログラミングだったので、開発を進めていたというのが本当の姿です。更には当社のスタジオに置かれている alpha compressor であれ、Ironであれ、King Of Compressorと言われる機材のサウンドは、SPL社のマスタリングコンソールを介して、Pheseコントロールも完璧にされた中で聴いてきました。しかも Kii Three + BXT で、世界最上級のサウンドを用い世界の音楽市場とガチンコで競争をしてきました。それら経験を背景にしたとしても、明らかに今回開発している Compressor であれ EQ であれ、更には Limiter などなど、聴いたこともないデジタルプロセッシングによるダイナミックレンジを実現できたことで、市場へ製品を投入する決意をするに至りました。 実際にこのEQを使って、直近の音楽制作の大半を行っており、ハードの出番が大分少なくなりました。味わいを出す意味や、その強烈なダイナミックレンジを受け止め、更には演出するという意味合いでのハードギアでしたが、FinalEffectのプロトタイプEQを使ってしまうと、余りにできることが多くなってしまい、更には表現力も微細なことができる仕様となっている