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12月, 2018の投稿を表示しています

DMSC Musiker Awards 受賞。。。だからこそ考える、日本の音楽業界。

サウンド・プロデュース、マスタリングのクライアントであり担当アーティストであるドイツのDie Denkazが、本国でDMSC Musiker Awardsに輝きました。 今年彼らがレコード会社と契約し、そして第一弾としてマスタリングを担当させて頂いた”Pfusch am Bau"がヨーロッパチャート7位にランクインし、そしてそのままの勢いでアワードの受賞となりました。 今年の頭に立てた”ヨーロッパでのアワード受賞”というものが現実になり、しかも自分が得意と思えないようなジャンルのマスタリングを担当しての快挙で、何とも複雑ではありますが、勿論嬉しさでいっぱいです。 国内ではこうした実績を背景にしながらお話をさせて頂くケースもありますが、まだまだ浸透とは遠い状況にあり、欧米から30~50年は遅れているであろう国内の現状をどう説明していくのかも自分の責務だと思っています。 その視点に立った折に考えることは、まず国内の音楽業界全体に共通していることとして、健全化というものが第一に上がるのではないかと思っています。健全化と言っても様々な物があるかと思いますが、簡単に言えば、 『楽しく明るく、老若男女だれもが楽しめる素敵な世界』 に生まれ変わらなければ、現在の国内における衰退を止めることは出来ないのではないかと思います。威嚇、嫉妬、嫉み、傲慢、無知、その他様々な不健全な世界観で満ちている音楽の世界は、一度本物の実力主義の世界観へと変貌を遂げなければならないと思えてなりません。 本物の実力主義とは、実績やそれまでの背景、そして人格のみで業界を牽引する人物たちを選び出す必要があるわけで、通るものを通っていない人物たちが上層部を成せば、それは様々な無理が通り当然不健全な精神で満ちるのは当たり前の成り行きと言えます。 専門的なイメージが先行しすぎてしまい、実際的な実力よりも声が大きいほうが勝ちのような世界観を構成すれば、物凄い優秀な頭脳とアグレッシブなスピード感で新しい世界観を構築してくるグローバルのトップに追い付いていける訳もありません。 そして誠に残念なのが、国内に存在する真に心から音楽を楽しもう、または本当に音楽の世界観が好きで、その世界に没頭している純真な方々が、嫌な思いをされているという事実です。 何故か声が大きい人が勝つこの世界、簡単に

elysia alpha compressor 到着

皆様こんにちは。 今日は King of Compressor 、elysiaのalpha compressorを扱います。遂に到着したこの機材ですが、やはりelysiaの本社で1時間ほど触ったくらいではその良さは分かっていませんでした。加えて自らのスタジオですと、様々な機材と比較もしやすいため、何故 alpha compressor なのか?という部分についても、研究が進められるので非常に有用です。 さて、そのalpha compressorの素晴らしさは、 未来感覚溢れる外観からも感じ取ることが出来ますが、何と言ってもその音でしょう。コンプレッサーとしては非常に設定機能数が多いので、最初elysiaの本社で見たときには正直うろたえました(笑)。 想像してみてください。elysiaの本社で、CEOのRubenとDominikが見守る中、たった数分でこの機材を理解し、使いこなし、そしてエンドーサーになれるか否かをジャッジメントをされるという状況は、相当に厳しいものがありました。結果として、elysiaとの関係を深めることができたのですが、良い機材であることは認識できましたが、無我夢中過ぎてその時のことはよく覚えていないというのが本音です。 そして、1年が過ぎて今に至るわけですが、ゆっくりと機材の流れを理解すると、その素晴らしい哲学に触れることができ心躍ります。 先ず機材について、色々なインプレッションというものがありますが、出音が良いとか、前に出てくるとか、機材を通すだけで音が変わるとか・・・そういう類のものではなくて、もっと芸術的に表現できる要素がこの機材には随所に見られます。 先ず何と言っても音色です。非常に美しい音色を持ち合わせており、この機材を通してcompressを掛けていった時に、音を潰しているというのではなく、alpha compressorが持ち合わせている哲学を通して、音色が形成されていくという表現のほうが正しいかと思います。特にM/Sモードでは、空間美を非常に優雅に表現し、豊かなステレオイメージを作り上げると共に、ミッドのサウンドにおいても決して色合いが薄くなってしまったり、変に誇張しすぎた原色系に近い音になることもありません。これは正にラージフォーマットでしか可能になりえないサウンド・メイクであり、音楽史において3大Bを生み出