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7月, 2017の投稿を表示しています

マスタリングリミッター、Bettermaker Limiter について mookmook radio #21

今回話題にさせて頂いたのが、Betermaker Limiter です。この機材は完全にマスタリングの最終段にかけることを前提として設計されていて、だからこそなのかもしれませんが、EQのように周波数帯をいじるのではなく、倍音構成を変化させることでカラレーションするという考え方も持ち合わせています。従来からのLimiterの役割を逸脱する、非常に多彩な能力を持ち合わせていますが、意外なほどに扱いやすく直感的に音作りが可能な存在です。今回も実際の音源を用いて、サウンドメイキングを行ってみました。 (以下のリンクから、番組ページへ入り再生できます) http://sound-monogatari.mookmookradio.com/podcast/21/ さて、最近は随分と説明もできるようになってきまして、補足事項は余りない状況かと思います。強いて言うのであれば、各セクションの説明かと思います。主に分けて、この機材には3種類の機能が含まれています。 1. Limiter いわゆる典型的な Limiter 機能なのですが、驚くべきはそのナチュラルな掛かり具合です。相当にキツイ Limitting を掛けても、歪むことなく美しく Clip してくれます。 上記の動画では、CEOのMarekと Studio DMIのLucaがデモンストレーションを行っていますが、どれほどの音圧を掛けることで、どれほどのリダクションなのかも冗談半分に行われています。ここまで凄い高機能なLimitting は、恐らくは他に存在しないでしょう。また、プラグインでは、この境地は決してあり得ませんね・・・ 2. Coloration 奇数・整数それぞれの倍音にカラーを付けられる機能です。EQでブーストをしたくはないが、もう少しあか抜けて欲しい時によく効く機能です。しかも細かくDrive量、総量、そして周波数帯を指定できます。even(整数倍) に若干癖があります。 3. Mater 様々なメーター類がデジタル表記されます。 直列で機材をつないでいるのであれば、外部メーターはいらないほど多機能なメーター表記が可能です。しかし、マスタリングコンソールなどを使用し、最終的なアウトプットが調整可能な場合には、コンソール側にメーターは

マスタリング バンドコンプレッサー Drawmer1973 mookmook radio #20

皆様こんにちは。mookmookラジオのサイトも新しくなり、ご機嫌に僕のレーベルから新リリースの音源制作も進みつつあり、とても意欲に湧いています。そして、ショパンの生まれ故郷である、ポーランドから発売される IGS AUDIO の日本代理店を獲得することも出来ました。この機材は、自分が使いたくて調べに調べていたのですが、CEOと知り合い『是非僕に任せて欲しい』と嘆願したところ、日本のマーケットを任せてくれました。近いうちに、IGS AUIDOの機材も扱っていきますが、今回は Drawmer1973に言及しています。 IGS Audio : http://www.igsaudio.com/ http://sound-monogatari.mookmookradio.com/podcast/20/ ↑ (今回から、ラジオの聞けるサイトのリンクをご紹介させて頂きます) 機材のイメージは、上段の写真の通り非常にブリティッシュ感溢れる雰囲気です(2機種有るうちの上側です)。Drawmerは日本に代理店が有るのですが、この機種は輸入されていません。なので、今回もイギリスから直接取り寄せました。輸入されていないのは、恐らくは日本のスタジオの中に、バンドコンプレッサーを余り好まない傾向があるかもしれないと思っていますし、そもそもこの手のコンプレッサーの使用方法を、適切に指導できる人も余り居ないのかもしれないとも感じています。番組中でも扱いましたが、確かにバンドコンプレッサーは基本的な哲学を指導されないと、理解が難しいところがあるかもしれませんが、一度使えてしまえばその音楽性と利便性から手放せなくなります。帯域ごとにスレッショルトは勿論、アタックタイムやリリースタイムを指定できるわけですから、音色作りは非常に幅広く扱うことが出来るようになります。僕の場合は、バークリーのマスタリングクラスで、12週間に渡り iZotope Ozone7 でその考え方を指導されました。当初はかなり難解だったのですが、今ではヘビーユーザーとなっています。そのバンドコンプレッサーは、Maselec、Tube Techからも出ていて、IGS Audioもリリースしています。凡そはこの4社が競い合っている雰囲気で、感覚として最も先進性が強いのは後発の IGS Audioかと思います。こ