今回話題にさせて頂いたのが、Betermaker Limiter です。この機材は完全にマスタリングの最終段にかけることを前提として設計されていて、だからこそなのかもしれませんが、EQのように周波数帯をいじるのではなく、倍音構成を変化させることでカラレーションするという考え方も持ち合わせています。従来からのLimiterの役割を逸脱する、非常に多彩な能力を持ち合わせていますが、意外なほどに扱いやすく直感的に音作りが可能な存在です。今回も実際の音源を用いて、サウンドメイキングを行ってみました。 (以下のリンクから、番組ページへ入り再生できます) http://sound-monogatari.mookmookradio.com/podcast/21/ さて、最近は随分と説明もできるようになってきまして、補足事項は余りない状況かと思います。強いて言うのであれば、各セクションの説明かと思います。主に分けて、この機材には3種類の機能が含まれています。 1. Limiter いわゆる典型的な Limiter 機能なのですが、驚くべきはそのナチュラルな掛かり具合です。相当にキツイ Limitting を掛けても、歪むことなく美しく Clip してくれます。 上記の動画では、CEOのMarekと Studio DMIのLucaがデモンストレーションを行っていますが、どれほどの音圧を掛けることで、どれほどのリダクションなのかも冗談半分に行われています。ここまで凄い高機能なLimitting は、恐らくは他に存在しないでしょう。また、プラグインでは、この境地は決してあり得ませんね・・・ 2. Coloration 奇数・整数それぞれの倍音にカラーを付けられる機能です。EQでブーストをしたくはないが、もう少しあか抜けて欲しい時によく効く機能です。しかも細かくDrive量、総量、そして周波数帯を指定できます。even(整数倍) に若干癖があります。 3. Mater 様々なメーター類がデジタル表記されます。 直列で機材をつないでいるのであれば、外部メーターはいらないほど多機能なメーター表記が可能です。しかし、マスタリングコンソールなどを使用し、最終的なアウトプットが調整可能な場合には、コンソール側にメーターは
SPL、elysia、MAGIX、Kii Audio、IGS Audioなど、15社の国際公式エンドーサーを務める古屋博敏が、機材の紹介や楽曲制作におけるコツなど、世界の舞台で戦ってきたノウハウを皆様に公開しています。